何か書けたら書いてます

何か書けたら書いてます

忠臣さんの話

 

 

裕二の話の次は忠臣の話です。忠臣という役はきっと裕貴くんにとっても大事な役だろうし、わたしにとってもほんとに大事です。なんせこの役を演じている裕貴くんを見て裕貴くんにハマったので、思い入れ深いです。みんな忠臣さん大好きだよね…わかる…。

 

安藤忠臣は、ヤンキー映画「ガチバン」シリーズの黒永勇人(窪田正孝)編(ULTRA MAX)から登場します。そこから大友斗氣雄(陳内将)編(NEW GENERATION2)にも出てきます。そう、忠臣といえば闇金ドッグスの主人公では?と思うじゃないですか。それが闇金ドッグスはガチバンから生まれた忠臣のスピンオフかつ続編に位置していて、実はガチバンのいち脇役としてスタートしています。

忠臣はいち脇役からスピンオフで主役を張り、それがシリーズ化して何作も出ている状態なんですよね。単純にこれ、すごくない?ガチバンから通してみるとこのシリーズ、忠臣さんの成長記録というか、ドキュメンタリーに思えてくるのはわたしだけか?

そんな安藤忠臣くん初登場の予告がこれです。

 
映画『ガチバン ULTRA MAX』予告編 - YouTube

わかります?金髪でむちっとした服着てて若々しくて青臭さがある山田裕貴の顔をした男の子。これが安藤忠臣くん(18)です。ちなみにヒロインの子はあの永野芽郁ちゃんです。今見ると何だか感慨深いです。

わたしは闇金ドッグスを3まで見て、そこからガチバンに戻って視聴しました。だからこのビジュアルの忠臣を見て大変驚きました。えっ、忠臣さん、かわいい…めちゃくちゃかわいくない?あまりにも印象が違ってて、今だとあんな色気だだ漏れで頭の回るタバコが世界一似合う男性なのに、この頃のかわいさは異常。この忠臣くんピーナッツ食べたらすぐニキビできそう。

そこから一年後の彼はこうなってます。

 
陳内将が拳で魅了する!映画『ガチバン NEW GENERATION 2』予告編 - YouTube

忠臣さんは組長補佐になり、また数年後組長にまでなります。これは異例のスピード出世で、最年少記録だとか。界隈でも有名な話らしいことが闇金ドッグス9で判明します。ちなみに組長補佐時代は19歳です。こんな19歳いてたまるか。18の頃の忠臣くんと比べて痩せて細くなってるし、髪色も変わってるしスーツ着こなしてます。タバコも吸い始めました。食べ物食べてなさそう。タバコが主食的な。そして今の忠臣さんにかなり近付いてきました。

そして闇金を始めたての忠臣さんです。

 
「闇金ドッグス2」予告編 - YouTube

なんかまだ若いなって感じしません?まだ青さが残っているというか。そりゃ闇金屋的にはひよっこなのでそう見えるのかもしれませんが…。

4から監督が変わるので(ガチバンの監督になります)少し毛色が変わってきます。4以降は忠臣さんの人間的な部分が見えてくるようになって、キャラクターの掘り下げが始まります。なので数字の通りに見るのが一番おすすめです。飛び飛びでも見れるようになってますが、9だけは一番最後に見てください。約束だよ!

 

最初は裕二のことを書いたときのようにストーリー順に書こうと思ったのですが、なんせシリーズが長いためそのまま書くとあまりにも長くなってしまうので(それでも長くなりました…)忠臣さんのここが好きポイントをダラダラ書いていこうかなと思います。なのでひとつでも作品見てる人向けですね…。もっと初見でもわかりやすい文章書きたいな。

 
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 これはPONさん取材の時のオフショットです。めちゃくちゃかわいい。忠臣さんの控えめぽん。

 

 

 

忠臣くんから忠臣さんになるまで

わたしが「忠臣くん」や「忠臣さん」と呼称を変えているのは『兄貴の前で引き金を引く前と後』で呼び方変えたいなと思っているからです。

 母親がヤクザに履歴書出してヤクザの世界に入れ込まれた18歳の忠臣くん。この頃は下っ端でひよっこ。でも話は真面目に聞くし、メモをとろうとする。その時の忠臣くんの字はあまりにも汚くて、平仮名しか書けない。しかし一生懸命にメモをとる忠臣くんを見ていると、何だか切なくなりました。見た目や雰囲気は今と比べるとえらく様変わりしているけれど、素直で真っ直ぐなところや生きることに対して貪欲というか、生き抜く力はこの頃から強く感じられるし根っこは変わらず忠臣さんだ、と思える。

親に対しては捨てられたという感情が強そう。でも小中に妹をダシに脅された時はえらく動揺していたので妹とはそんなに険悪ではなかったかもしれない。(これ後々妹が絡むストーリーとかあるんじゃない?と考えてました)

忠臣くん、褒められると嬉しい、認められると嬉しい、ぽっと出の勇人が気に入られてるのを見ると悔しい、バカにされるとムカつくなど、感情が素直に出ててかわいい。そして教えられたことをすぐ実行したり勇人に向かって得意そうに言ったりするところもかわいい。このかわいさが全部裏返って現在の忠臣さんに襲いかかっているのがなんともしんどい。かわいいとしんどいは表裏一体…

勇人という存在が一回目のトリガーで、兄貴を弾くのが二回目の忠臣さんのトリガーだった。兄貴は食うか食われるか、圧倒的縦社会のヤクザの世界で忠臣くんにいていい場所を作ってくれたというか、親に捨てられたんじゃないかと燻りかけてた忠臣くんの前に救いの糸を垂らしてくれた存在というか。安藤忠臣を形成する大きな存在。そんな存在を自らの手で始末します。その決断をさせたのが黒永勇人という存在だった。きっと勇人が現れなければ、忠臣くんは兄貴の舎弟として肩を組んで笑いながら焼き鳥を食べてたかもしれないし*1、もしかしたら兄貴と一緒に人生をまっとうして死んでたかもしれない。

食うか食われるかの世界。忠臣くんにはそんな平穏な世界などなかった。兄貴を自らの手で始末した彼は、一筋の涙を綺麗に流した。この涙が異様に美しくて、なんでこんなに絶妙なタイミングで流せるの?と本気で疑問に思いました。この涙をきっかけに忠臣の心は黒くなっていったのかもしれない。 

 

成り上がってから闇金を始めるまで

あれから一年後、ひょんなことから後輩である斗氣雄と再会します。将来に対して曖昧な感情を持っていて、正義感は無駄にある斗氣雄を見て青いと見下すと同時に羨むような、そんな感情が見えたような気がした。斗氣雄にはこれから先も選択肢がある。忠臣さんにはそれがない。忠臣さんは今進んでいる道しか選択肢がない。だからせめて、自分のいる『こちら側』から斗氣雄を遠ざけようとしていたのかなと。

夜の階段での会話、黒く濁っている泥水のような世界をこの身で受けている忠臣さんにとって斗氣雄の言葉は青く綺麗な毒なのかなと思った。きっと以前の忠臣さんは斗氣雄のように純粋な気持ちを持っていたのだと思う。そして後に出てくる司くんやマモルのような存在は、忠臣さんの『if』なのではないのかなと思ったりもする。もちろん全くの別人なんですけど、どこか似ている部分もあるなと感じたので。

この世界に染まり、いつも恐怖という化物に狙われ囚われて心を食われる極限の世界で生きる忠臣さんは寧ろその化物を食ってやったと言い放つ。綺麗事の通じない世界。自分の心に靄をかけているようで見ていて苦しかった。

 

それから数年の月日が経ち、組長になった忠臣さんは部下の次郎をすくい上げるためにヤクザから足を洗うことになります。割とあっさり引き上げる。忠臣さんからヤクザの看板がなくなった途端、闇金屋小中からの取り立てが始まります。

いきなり堅気に放り出された忠臣さんは今まで身を置いていた世界とのギャップに苦しみます。小中の巧みな回収を見て、自分も闇金を始める決意をしますが人間の底無しの欲望を目の当たりにすることになります。この時の忠臣さんはまだ闇金や堅気の人間に対して甘く見ていたというか、泥水啜って生きてきたプライドがあるというか。こんなんすぐ出来るという驕りがあったと思う。だからこそ堅気の人間の欲望が未知数で恐ろしく感じたのかもしれない。回収が上手くいかない忠臣さんを見て小中は回収の手段と闇金の在り方を教えます。わたし的忠臣さん愛おしいポイントは教えられたことはすぐに実行すること、失敗から学べること同じ失敗は繰り返しません。雰囲気や佇まいが変わろうともこういうところは昔から変わってないんですよ。好き……愛おしい…たまらん……、、一生懸命メモをとってた忠臣くんを思い出しました。学んだとしてもそんなすぐには成功しません。忠臣さんは借金を払えない債務者に暴力行使をしてきましたが、暴力を振るったところで金が出てくるわけもなく。そこで小中から教えられた出し抜くことも覚え始めます。

そんなこんなで債務者の取り立て及び自身の借金返済のため奔走してる中、忠臣さんが足を洗うはめになった張本人、次郎と再会します。実は次郎、組長補佐時代からずっと隣にいて最後まで忠臣さんの理解者として居続けた、ように思っていただけで実際のところは虎視眈々と忠臣の失脚を狙っていた。恐ろしいが、これが食うか食われるかの世界だと知らしめるかのような存在だなと少し感心しました。めちゃくちゃ次郎このやろうと思いましたけど!忠臣さんからしたらとんだ裏切り者なので…。

そして(わたしの中では)このシリーズ屈指の名シーン、『忠臣さんが次郎に銃を咥えさせられ屈辱感で涙を流す』シーンが来ます。この時の涙は裕貴くんにとっては想定していない涙だったそうで、なぜなら『忠臣は泣かない人間』と思ったそうです。

ということはですよ、兄貴を撃った時に流れた涙が忠臣さんにとっての人間として流す最後の涙だったと思ってたということでは?あれは忠臣さんの心に黒い靄をかけ、アンダーグラウンドに住む者として覚悟を決めた瞬間だったと思ったので、裕貴くんの泣かないという解釈はすごくいいなと思いました。でも監督は涙を流すカットにOKを出しました。

『もう涙は出ない』そう思っていた忠臣さんの目から自然と流れた涙、という事実だけでわたしの心はめちゃくちゃ震えた。情をかけてた部下に裏切られた上に相手は出世、自分はそいつに嵌められて自滅。悔しくないわけがない。プライドも何もかも傷付けられたことがはっきり分かってしまい、感情がめちゃくちゃになってしまったからこそ流れた涙。忠臣さんの心は何も感じなくなったわけじゃないんだなとわかる象徴的なシーンだと思います。なんならわたしはこのシーンを見て推しくんにハマりました。OK出した監督ありがとうございます!!

 

個人的しんどいシーン

上記も大変しんどいシーンなんですが、同じく『1』で回収も借金返済もままならず精神的にも肉体的にもどんどん疲弊していく忠臣さんは持ち金も底をつきだし、ご飯を食べたくても食べられず、中華屋の入口の前で財布を開いてもお金がなかったので諦めるシーンはシリーズ史上最高のトラウマシーンだと思っています。めちゃくちゃキツい。居場所もなくなり、金もなくなり、プライドも傷付けられ、時間もない。忠臣さんの持っていたありとあらゆるものが奪われていくのが痛いほど伝わる。ご飯食べられなければお風呂も入れないし住む場所もない…閑散とした夜の路地裏で野良犬のようにひっそりと座る忠臣さんの寂しさ限界突破。(あと色気が凄まじい)

 

忠臣さんのプライド

ヤクザならヤクザ、闇金なら闇金と、その道から『外れない』ことに重きを置いている気がする(職業が元から道に外れてるとか言わない)金を死んでも回収すること。そのためには債務者に人を殺させたりとかもしてました。割と過激。借金が返せないなら堕ちる所まで堕とすし仕事はきっちり最後まで遂行するところが忠臣さん。

そして生きることを諦めたことがない。上記でダラダラ書いてみて改めて思ったけど、この人とんでもない人生歩んでるじゃないですか。いつ死んでもおかしくないし常人だと心が折れそう。でも忠臣さんって常に生きるために生きているというか(伝わって欲しい)、明日のために今を生きている。

忠臣さんって若いから、周りからナメられたりとかは日常茶飯事だったかもしれない。ナメたやつから潰すみたいな尖った感情を持ちながら常に恐怖と戦っていたらしんどい。恐怖という化物を喰らい続けても銃口を向けられたら怯むように、『死』というものは忠臣さんを怯ませるには充分なものなのかもしれない…。生きることに対して真摯だし、生存本能の塊みたいな人だからね。でもよしおママに包丁向けられた時は怯まなかったですね。あの時はもう極限状態で金を回収することしか考えてなかったからですかね。

 

人生に選択肢なんてない

ヤクザになったことも、闇金を始めたことも、忠臣さんが生きるためにそうなった結果なわけで。『違う道』も『何にもならない』って選択肢も初めからなかった。忠臣さんに選択肢があるとすれば足掻くか、野垂れ死にするかなので、まあ迷わず足掻く方を選びますよね忠臣さんなら。多分はなっから生きて足掻く方しか見てない。そこが好き。もう自分は人並みの幸せを掴むことができないと思って『違う世界の人』を寄せ付けないどこか孤独?孤高な雰囲気を持ち合わせているのも忠臣さんの魅力だと思います。路地裏の端で座り込んで一人でタバコ吸う姿が世界一似合う…あらゆる場所でタバコふかしながら債務者待ちしてる忠臣さんの写真集欲しい…

  

好物

おでん、お寿司、すき焼き、お味噌汁、和食。

やさしい。全体的におふくろの味って感じでとてもしんどい。ちなみにアスパラとセミが嫌いで辛いのは食べられないらしい。かわいい。子供の頃とかにセミ食べたことあるのかな。カレーは甘口。かわいい。中華屋に寄ろうとしてたのに香辛料食べられないなら食べるもの限られそうだなと思った。忠臣さんはいつも同じものしか頼まなさそうなのであんまり気にしないのかもしれない。

というか忠臣さんにもちゃんと好物があって、ご飯を食べていることがわかったのでわたしはとても幸せです。タバコが主食みたいなイメージを持っていたので、ご飯を食べている事実があるだけでほっとする……。

 

拳の使い方

まず斗氣雄とのタイマンシーンなんですけど、全く笑わなかった忠臣さんがここでやっと笑う。まるで昔の喧嘩を思い出して高揚してきたような笑みでここがサイッコーに良い。無理して背伸びしてた19歳の未完成さが出てて良い。黒い靴下はいてるのも良い…。そして暴力を振るうことを楽しんでる感じもして良い。勇人も斗氣雄もいまどうしてるのかな……ダブドラとか色々続いてますがガチバンの続きも作ってくれていいのよ…。

闇金を始めてからは無闇矢鱈な暴力は使いません。元カノ未奈美を助けるために使った暴力が昔の感じじゃなくて、ただ『目の前の相手を処理してます』みたいな感じでとてもよかった。スマートな処理対応。

そして昔は暴力を使って成り上がってきた忠臣さんが暴力なんてちっぽけだよと言うんです。こ、言葉の重みが違う……

 

情を捨てられない性格

司くん、『4』の豊田さん、『6』の未奈美。次郎もか。一度でも自分と深く関わった人物に対しては情を捨てきれないところがあると思う。そこが忠臣さんの甘さであり、魅力だと思う。

司くんが出ていった時の動揺っぷりや、司くんに見せる隙とかわかりやすいんですけど、どこか司くんに甘えていたというか、『気を許した相手には無意識に甘え出す習性』がありそう。猫ですか?急に電話かかってきてビビってる司くんを見て素で笑う忠臣さん愛しい。

そしてこれめちゃくちゃ好きなところなんですけど、忠臣さん流、司くんの育成の仕方。まず最初は司くんにやらせて、司くんが全力を出してもダメだった場合は自らがフォローする。そして司くんに見せてあげる。この流れ…………小中が忠臣さんに教えてた流れと同じ……司くんも教えられたことをすぐ実行するタイプじゃないですか。そして真っ直ぐで情を捨てきれない性格。忠臣さんと司くんって基本的な性格は全く違えども似たところがあって、そこにシンパシーを感じて司くんを拾ったのかなと思ってしまった。

豊田さんや未奈美が客側として来てもどこか『客』じゃなくて、『いち個人』として見てしまって、客と割り切りながらも人として信じてしまっているような気がする。基本人に興味が無く客としてしか見ていない忠臣さんですが、自分に深く関わる人物だと甘さが出てしまうそれは若さゆえなんでしょうか。どれだけ貫禄が付こうとも忠臣さん20代だもんね…。

 

ここが好きだよ忠臣さん

見出しが急に馬鹿になった。いやもう文字打ちすぎて疲れてきた。でもまだまだ書きたいことがあるので書き続けます。

 

まず隠しきれない育ちの悪さこれは過去の『8』感想記事でも書きましたが、いくら勉強をしても、歳を重ねても育ちの悪さを拭いきれてないんですよ。接客中はビジネスとして言葉遣いを丁寧にしても、普段は机の上に座るわ脚を組むわ司くんに対してムチャクチャ言うわ(司なら何言ってもいいと思っている節がありそう)で最高に好きです。こういう時って忠臣さんのリラックス状態って感じでポイント高いです。

 

続いては目で語るところです。

男は背中で語るとか真の英雄は目で殺すとかありますけど、忠臣さんは目で語る。

ちなみに裕貴くんの目ってめちゃくちゃ煌めいてるんですよ。間近で見たときほんとびっくりした。ありとあらゆる光が集まっている……これがイラストならわたしハイライト入れすぎて没にするで…レベルで煌めいてます。

でも忠臣さんはどうでしょうか。ギラついていますね。特に相手を出し抜く時のギラつきは最高……そして瞬きをしない……一点だけを見つめ、獲物は絶対逃さないって感じですよね。す、好き…………*2一番好きなギラつきは『9』の陣内さん追い詰めるとこです。あそこは話の流れも相まってシリーズ史上もっとも痺れるシーンだと思うので見てください。でも『9』を見るのは最後にとっておいてください…………。

あと『1』の「スーパーヒーローにならなきゃ…」もすごい好きです。この時は忠臣さんも極限状態で、頭と身体を必死に働かせて行き着いた答えを提示するまでの流れが良すぎるし、「何をしろって言ってるか、わかるよな?」って目で伝えるところ。ゾクゾクする。忠臣さんの口からスーパーヒーローって単語が出てくるのもしんどい。忠臣さんにとってのスーパーヒーローって何なんだろう…。

あとはギラつきとは逆に、『4』のAV談義の時に虚無の顔になるのが好きです。忠臣さんの女なので性事情も気になるんですよ

後述に続きますが、忠臣さんは多くは語らない代わりに一瞬動く目線で伝えてきたり、感情を乗せているように感じるのです。

 

多くを語らない、特に過去を語らないところも好きです。

昔話とかは自分からは絶対しないじゃないですか。する必要がないからしないわけで…忠臣さんって不必要なことはしないですよね。意味のあることしかやらない。だから司くんも忠臣さんが過去に何をしていたのかとか組長だったことぐらいしか知らないんですよね。それも人伝で聞いただけ。忠臣さんの過去はちょっとした都市伝説になっているらしくネットで探せば出てくることなのに知らなかったということは、司くんも調べようとはしなかったというわけで。そこでも無駄な詮索はしない2人の関係がわかるようでとても好きです。

でも未奈美と話していた時は自分から昔の話をしたりしてましたね(爺さんよくアイスくれたんだふーん…)

 

『6』の切なさも好きです。複雑だけど!

※忠臣さんの女なので、『6』で元彼女が出てくることに対して複雑な気分になった女の戯言ですが、未奈美役の西原さんが『忠臣のラブストーリーは見たくない』的なことを仰っていて首をめちゃくちゃ縦に振りました。とてもわかる!でも『6』が嫌いなわけではないです!ただ見る時は精神が削がれる※

もうすごい切ないんですよ。未奈美はこれから普通の幸せを手に入れられるかもしれないけれど、忠臣さんにはもう普通の幸せは訪れない。斗氣雄の時もそうだったけど、これからも選択していける人間を突き放してきますよね。『こちら側』に来ないように。来てしまったら、もう普通の幸せは手に入れられないから。そういうとこ!そういうとこに惹かれるんやでと言いたい…。安いラブホのライターがつかずに捨てるシーンめちゃくちゃ最高。

 

成長を見れる場所 

忠臣さんって今でこそ余裕を持ちながら債務者を扱ってるじゃないですか。『8』とか湯澤家を知識量で殴ってる感じがして最高だったし…でもここに来るまでにいろんなものを乗り越えてきたから今立てているわけで。漢字書けない割り勘の計算もできないのところから文字を書いて人にわかりやすい説明ができて司法も頭に入ってますからね。何度も書きますが何が来ようとも折れない心を持っていたからここまで来れた。シリーズものだけど1~9までずっと話が続いているわけじゃなくて個々で完結してるじゃないですか(4のラストから5~7は続いているけれど)ナンバリングで期間が開いているけれどその空白の期間も忠臣さんや司くんはわたしたちが見てないだけで生活しているから、忠臣さんが急に賢くなったとか司くんが急にメンタル強くなったみたいな気持ちにならなかったんですよね。唐突感がないというか。わたしたちが見てない間にたくさん経験を積んで、修羅場くぐってきたんだなっていうのが見えてくる。これ、山田裕貴くんお得意の見えないところもこちらで補完したくなるリアルな演技の成果だと思ってます。

だから忠臣さんも『実際にいそう』感があるんですよね…というか忠臣さんは今も生きているし今も仕事してる…。事務所がそのまま家なのかなーとか同じスーツばっかり持ってるって本当なのかなーとか生活を考えてしまう…。公式のインスタにソファで寝てる忠臣さん(の格好をした裕貴くん)がいるんですけど、布団が落ち着かないとかでソファで寝てるとかあるのかな…とオタクは深読みをしてしまう。

インスタ直貼りのやり方がわからなかったのでツイで補足しました。宗教画か?

 

 

インタビュー記事はたくさんあるので特に好きだった記事を貼っておきます。

 
山田裕貴×飯塚達介プロデューサーインタビュー 『闇金ドッグス』主演俳優が4年をかけて練磨した“鋼”の本質と「嘘をつかない」表現 | SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス

ガチバンから振り返っているとても内容の濃いインタビューになっています。

裕貴くんは嘘をつかない、引き算のお芝居を意識したそうで、ほんとその通りだなと思います。忠臣さんって主人公なんですけど、この作品は結構債務者側の視点が多くて忠臣さんはあまり介入してきません。それでも存在感はめちゃくちゃあるし、見る視点によっては忠臣さんは救世主にも見えるし悪魔にも見えるよなあと思うと面白いです。

 

アウトローものでもスーパーヒーローって単語が出てきたり(きたないスーパーヒーロー)真っ当に生きる者も出てきたり、 ただの闇金とクズの話じゃなかったり…でも傍から見るとみんなクズに見えたり。全部見て思ったのが色んな思いが交錯している作品だなと。裕貴くんの演技を通して忠臣さんの人生を見ているし、やっぱりドキュメンタリーかもしれない。そして何より安藤忠臣という人間にとても惹かれたので、出来ることならこれからも続いて欲しいシリーズです。うあー!文字打ち疲れたよー!!忠臣さんすき焼き食べに行こー!!!!!

 

 

 

 

闇金ドッグス4

闇金ドッグス4

 

 

 

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*1:メイキングにそんなシーンがあります

*2:目力フェチ